多様性がつくりだす、笑顔の農業

募集中 | 2019.01.19まで | 2018.12.19
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*求人募集条件は記事の最後に掲載しております。先に確認したい方はこちら

 

浜松市南区鶴見町の農業法人「京丸園」さん。

 

ミツバやチンゲンサイなどをつくる水耕栽培を主に行っている農園です。

 

農業というと、一般的にイメージするのは、田んぼや畑など土を使って育てる「土耕栽培」と呼ばれる方法です。一方、「水耕栽培」は、ビニールハウスなどの中で溶液に浸して育てる方法。日照量が多く暖かな遠州地域は、ハウスの中で一年中作物を育てることができ、水耕栽培がとても盛んな地域です。

 

そんな京丸園さんで主に作られているのは、一般的なミツバなどと比べてサイズの小さなかわいい野菜たちで、「姫みつば」「姫ねぎ」「姫ちんげん」というオリジナルの野菜です。

 

他にはない珍しいサイズで人気があり、全国の市場に出荷されていて、様々な都市のスーパーや、懐石料理・お寿司屋さんなどの専門店で扱われています。

 

 

今回こちらの京丸園さんで求人をしているのは、収穫した姫ねぎをきれいに仕上げてパックに詰める出荷調整作業を担ってくれるパートさんです。

 

まずお話を伺ったのは代表の鈴木厚志さん。笑顔いっぱいでユニークにお話してくれる社長さんです。

 

 

「水耕栽培を始めたのは、僕の父の代からなんです。それまでは畑で野菜を作っていたのですが、最初はミツバの栽培から少しずつはじまりました。」

 

京丸園さんは実はこの浜松で江戸時代より前から続く農家で、厚志さんは13代目にあたるそうです。

 

「だんだんと水耕栽培を広げていって、今の姫ちんげんや姫ねぎなどをつくるようになりました。うちの野菜のように小さなサイズのものは珍しくて、ありがたいことにいろいろなところから引き合いがあります。」

 

 

厚志さんの代で大きく規模を拡大し、今では全国に届けるようになった京丸園のかわいい野菜たち。法人になったのは今から15年前だそうです。次第に共に働いてくれる人も増えてきました。

 

「30歳のときから経営の勉強をはじめて、その時に定めたのが“笑顔創造”という経営理念なんです。当時はまだ法人ではありませんでしたが、共に働いてくれる人たちが増えてきて。同じ船に乗ってくれているからには、行き先をしっかりしなければと定めました。」

 

農園に入るとどなたも大きな声で明るく挨拶をしてくれる京丸園さんの心地良い雰囲気は、まさに経営理念が形になっているのだと感じます。

 

また、そんな京丸園さんは男女、年齢を問わず様々な方が働いていていることが特徴で、障がいを持った方々がいきいきと働く「ユニバーサル農園」としても全国的に知られています。過去には内閣総理大臣賞を受賞され、2014年には秋篠宮夫妻も訪れました。

 

 

今では20名以上の障がい者さんが働かれている京丸園さんですが、最初はどんなきっかけで雇われるようになったのですか?

 

「以前求人を出していた時に、障がいを持ったお子さんとそのお母さんが来られて、農園で働かせて欲しいとおっしゃったんです。当時の僕は、障がいのある方に農業は無理だろうと思ってお断りをしたのですが、給料はいらないから働かせてほしいとお母さんが必死にお話されて。」

 

そんなお母さんの熱意に押されて、1週間だけ農業体験として受け入れることにしたそうです。

 

「その時の、給料はいらないから働かせて欲しいという言葉がずっと頭から離れませんでした。当時の僕は、仕事はお金を稼ぐものだと思いこんでいたので、その真意が理解できなかったんです。」

 

 

そうして農作業体験として受け入れたあと、しばらくすると農園に変化が生まれました。スタッフのみなさんがその子を自然に助けるようになり、コミュニケーションが生まれ、職場の雰囲気が明るくなりました。

 

「農園に生まれた変化は、その他にも数え切れないほどたくさんあるんです。障がいのある方はできることが限られていることもありますが、得意なこともあります。だれもが働きやすい環境をみんなで考えて改善していくことで、農園にたくさん変化が生まれていきました。」

 

そんな京丸園さんで働くスタッフは、社員・パートさんなど含めて約100名。その中心でコミュニケーションをとられているのが、厚志さんの奥さまの緑さんです。

 

 

「ほんとに、色々な方が働いてくれてるんですよ〜。一番若い子は16歳から、82歳の元気なおじいちゃんまで。男女比は女性が6割位かな。」

 

笑顔と元気いっぱいの緑さんは、総務・経理・人事などいろいろなことを担当されています。

 

「社長は次々新しいことを思いついて忘れていっちゃうので(笑)、とりあえずなんでも緑さんって感じで、ほんと色々な方とすごく楽しく仕事させてもらっています。」

 

そんな緑さんも、当時は子育てをしながらの仕事でした。

 

「結婚してここに来て農園の手伝いをするようになったんですが、3人の子育てをしながらだったので、できる時間帯なども限られていて。その頃はまだ法人ではなかったですし、規模もだんだん大きくなっていく時期でした。」

 

 

少しずつお子さんが手を離れていくことで、担当する業務もふやしてきたといいます。京丸園さんで働くパートさんたちの中には、そんな子育て中の方も多いそうです。

 

「自分が子育てをしながらやってきたから、事情はよくわかるんです。子どもの成長とともに空き時間も変わっていきますし、急に休まないといけなくなってしまうこともありますし。お母さんはその時々で、自分にとって生活のメインが変わってくるから、それに合わせて働いてもらうのが一番だと思っています。」

 

 

そんな子育て中の方が働きやすいようにと、最近ではすぐ近くにできた「企業主導型保育園」と提携をしました。こちらの保育園では、京丸園さんで働く方のお子さんを優先的に入園させてもらえるそうです。

 

色々な働き方をしてくれている方をご紹介しますよ、とまずお話を聞かせていただいたのは、鈴木さん。昨年の夏、妊娠中に京丸園さんで働き出し、1月の出産を経て、先月から復帰されたそうです。

 

 

「私、家でじっとしていられない性格で(笑)。重いものを持つこともなさそうだしと思って妊娠中に働かせてもらいだしたのですが、出産後もこうして働けていてすごく楽しいです。」

 

鈴木さんは求人誌を見て応募したのがきっかけだそうです。普段はどんな仕事をされているんですか?

 

「出荷調整と言って、収穫してきたネギを出荷できるようにする作業をしています。残っている種や、枯れたネギをピンセットで取り除く作業です。」

 

 

農家さんの仕事では、実はこうした出荷調整作業がたくさんあって、特に人手がたくさん必要になるそうです。

 

「これ、色々な種類のピンセットがあるんですよ。先の細さとか形状とか、色々と試してみてやりやすい形をみんな見つけているんです。」

 

働き出した頃は先輩たちに細かくコツを教えてもらい、やっていくうちにだんだんとスピードが上がってきたそう。一人ひとりの作業効率にも意識されていることがよくわかります。

 

 

「私にとって、外に出て働く時間というのはほんとに貴重なんです。子育てだけだとどうしても気が滅入ってしまうんですが、3時間だけでもこうして働くと、帰ってからは娘を今日は一日中だっこしててあげる!なんて気持ちになったりして。」

 

鈴木さんは、ご両親に子どもを預けられる時間を作って、働きに来ているそう。子育てをしながらの短時間でも、快く受け入れてくれることがありがたいと言います。

 

「もくもくとしている作業なので、けっこう時間があっという間に経つんです。無になれる時間っていうんでしょうか。何分でやろう!なんて自分で目標を作ったりしていて、それが達成できるのも嬉しいです。」

 

 

続いてお話を聞いたのは、農園で働きだしてから13年目の稲津さん。

 

 

「子育てが一段落して、少し働き出そうかなと思った時に短期の求人を見つけて。居心地が良くて、働く時間もだんだん増えきたのですが、あっという間にもう13年になるんですね。」

 

稲津さんは元々、収穫したネギの洗浄やカットをする作業を担当していたそうです。

 

「私が入ったのは、法人になってすぐくらいでした。それから、仕事のやり方や会社の形が次々と変わっていったのですが、ブロックが組み合わさっていくみたいでとてもおもしろいんです。」

 

「なるほど、ブロックか〜。稲津さん、こういう表現がすごく上手なんです。」

 

と緑さん。年末だけのお手伝いだった稲津さんを、もう少し働いてみない?と誘ったのも緑さんだったそうです。

 

その後、稲津さんは障がいのあるスタッフのサポートをもっとしたいと考えるようになり、6年前から『心耕部』という部署に所属するようになりました。今ではフルタイムで勤務し、障がい者の作業を支援する『ジョブコーチ』という資格も取られたそうです。

 

 

「学校を出たわけでもないので、資格をとっても最初はダメダメコーチでしたよ(笑)。でも、毎日少しずつ身につけて来られている実感はあります。」

 

自分が作業するだけでなく、障がいのある方をサポートしながら働くのは大変なように感じます。実際に今の仕事をしていてどうですか?

 

「障がいの特性に合わせて、作業をどう工夫して力を発揮してもらうか、いつも考えています。正解がないので、工夫次第。飽きることがなくて楽しいですよ。」

 

働きだしてから、こうして自分のやりたいことを見いだせる、人生の中で大切なきっかけになったのだと感じます。

 

「こういう会社ですから、みんな明るくて元気なんですが、心耕部が一番のムードメーカーになれるように、引っ張っていきたいな、と思っています。」

 

控えめにお話される稲津さんですが、自身の役割を見出して取り組まれている姿が心強く感じられました。

 

 

次に、紹介していただいたのは、今年で4年目という辻村さん。もともと農協に勤められていたそうです。

 

 

「京丸園さんは有名でしたからね、農協に勤めていた時に見学に来させてもらったときもあったのですが、まさか自分が働くことになるとは思いませんでしたよ(笑)」

 

辻村さんが担当されているのは、育苗管理。小さな苗が安定して生育するように管理する、農園の中でもとても重要な業務です。

 

「うちは若い社員が多いので、辻村さんがいるとほんとに助かるし、みんな頼っているんですよ。」

 

と緑さん。困ったことがあれば農園の中だけでなく、知り合いの農家さんなどにも相談する様子は、まわりのスタッフにも良い刺激を与えているそう。

 

 

そんな辻村さんも、農協を定年退職したときは、その後農業に関わるとは全く思っていなかったそうです。

 

「ここで働いている知人から誘っていただいて。でも当時の仕事を活かせるのはありがたいですね。」

 

長年関わってきた分野に、また違った役割で関われることも、とても幸せなことだと思います。

 

「とはいえ農業を知らなきゃできないってことばかりではないんです。ここで調べれば分かる、この人に聞けば大丈夫ということも多い。お互い協力し合ってやる仕事だから、感謝感謝。おかげさまで、とても楽しいですよ。」

 

 

入社した後も次々と新しい展開が広がっているそうで、これから先も京丸園には色々と取り組んでほしい、と会社の成長を楽しみにされる姿が印象的でした。

 

 

もう一人、底抜けの笑顔でお話してくれたのは、今年73歳になる廣瀬さん。

 

 

ご近所にお住まいで、1年ほど前から働き出しました。現役時代は、建設業の会社に勤めていましたが、再雇用の期間も終えたあとに京丸園さんで働き始めたそうです。

 

「妻の勧めで京丸園さんを知り働かせてもらっているのですが、近所にこんないい会社があったとは(笑)。毎日楽しいですよ!私は100歳まで生きるつもりだから、ボケ防止にまだまだ働かにゃいけませんからね。」

 

広瀬さんと話していると、みんなとにかく笑い声がたえません。担当しているのは、ミツバの収穫や出荷調整など。

 

 

「パネルに植わったミツバをこうやって次々に抜き取るんです。私も一年やってだいぶ早くはなったと思うんですが、社員の加藤さんは早いですよー!あのスピードに勝ちたいなあ。」

 

「いやいや、加藤くんを抜いちゃだめですよ。長年積み重ねた加藤くんのプライドがありますから(笑)」

 

と横から緑さん。広瀬さんも、建設現場で様々な経験をしてきたから、頼りになることばかりだといいます。

 

 

「現役時代も、現場、営業、管理といろいろやったけど、仕事は慣れだから。最初はわからないこともあるけど、それは何でも一緒。大変な作業から自分に任せてくれって言ってます。」

 

とても70歳を超えているとは思えない元気な廣瀬さん。高齢の方もみなさんバイタリティをもって働かれているのは、各々のスタッフが力を発揮できるよう、持ち場や役割、働き方にしっかりと配慮されているからだと思います。

 

「仕事に人を当てはめるのではなく、人に仕事を合わせる。障がいのある方をはじめ、いろんな方が働いているうちでは、それが自然なことなんです。」

 

人に合わせて、現場をより良く変えていく。ご夫婦で経営されてきた京丸園さんで、ずっと大切にしていることです。

 

現場を案内してもらったあと、駐輪場に柿が干してあるのをふと見かけました。

 

 

「パートのおばちゃんたちが、ある日、『駐輪場のとこに柿干しておいたからね〜』って。かわいいでしょ?こういうゆるい感じを法人にしても残していきたいって、思ってきたんです。農家っぽいっていうか、うちらしいというか。」

 

法人になってからはさらに規模も大きくなり、全国的にも注目をあびるようになってきた京丸園さん。でも、礎にあるあたたかさは変わらずに守られています。それはやはり、経営理念の“笑顔創造”にあらわれていると感じます。

 

「会社を経営するのであれば、お客さまや従業員のみんな、その周りの笑顔をつくる。そうすれば、自分たちも幸せになれるんじゃないかって。そういう軸で経営をしていけば、大きくブレることはないんじゃないかと当時考えて。笑顔を創るっていうのが、最大の方程式だと思うんです。」

 

 

今は、理想としていた農園の形ができてきているという厚志さん。これから新しく仲間となってくれるスタッフには、どんな方が向いていると思いますか?

 

「農業って、関わったことのない方にとってはもしかしたら不安に感じるかもしれません。でもどんな方でも担えるのが農業だと感じています。地域に根づいて、地域の方が働いてくれるものだからこそ、持続可能な産業。作業を切り出せば、どんな人にも担える仕事がある。そんな懐の深い産業だと僕は感じています。」

 

こうしたことは、これまでに入った従業員がみんな働き続けてくれているのをみると一層感じるそうです。

 

「みんな人生のステージ毎で環境が変わるから、働けるコマも変わります。ですから、その都度その人が働きやすい環境をすり合わせてあげられれば、長く働いてもらえるんですよ。」

 

稲津さんのように、短期のパートからフルタイムになった方もいれば、逆に妊娠などを機に短期のシフトに変わる方、また出産後にしばらく休んでまた少しずつ働き出す方など色々な方が働いています。

 

 

「働く時間帯も含めて、周りも色々なことが変化しますからね。そういう意味で、変化に柔軟で、どんなことも受け入れられるような方が向いているのではないかと思います。」

 

「障がいをもったお子さんと一緒に来られたお母さんが、お金はいらないから働かせてほしいと言った一言。そこには、自分が誰かの役に立つという、働くことの一番大切な意味が込められていたんだと思います。そういうみなさんがいきいきと働ける場を、今後も作っていければいいですね。」

 

おおらかな京丸園さんの風土は、農業という産業そのもののあたたかさなのかもしれません。

 

 

最後に、そんな京丸園さんらしいほっこりとする取り組みのことを聞きました。

 

代表の厚志さんからスタッフに向けた『ありがとう通信』と、スタッフが気づいたことを伝える『きづいちゃいましたカード』。

 

 

毎月、給料日にわたす袋に「ありがとう通信」を入れて渡し、袋を返す時に「きづいちゃいましたカード」を自由に入れるそうです。

 

「『ありがとう通信』にはあった出来事や感じたことを毎月僕が書いていて、『きづいちゃいましたカード』はみんなが気づいた改善できそうな点を提案してもらうんです。でも、こんな音楽をかけて欲しい〜なんて世間話みたいなことも、なんでも書いてもらっています。2015年の4月から始めたから、もう3年が経つのかな。あ、来月の分も急いで書かないと!」

 

 

変化することと、変わらずに続けること。

 

笑顔があふれる京丸園さんから、地域に根づく農業という産業の良さをあらためて感じることができた気がします。

 

今回、京丸園さんで求人しているのは、収穫した姫ねぎの種などを取り、きれいに仕上げる役割のパートさんです。

 

ひとつの作業の中にも、きっとたくさんの変化を感じることができるのではないでしょうか。興味をもった方は、ぜひ問い合わせてみてください。

 

 

■京丸園株式会社のホームページはこちら

「京丸園」→ https://www.kyomaru.net

 

 

【求人情報】

雇用形態 パート、アルバイト
給与 時給860〜950円
仕事内容 ピンセットで姫ねぎに付いている種などを取り除く作業をおまかせします。

コツコツ作業や細かい作業が得意な方におすすめのお仕事。イチから丁寧に教えるので未経験の方もご安心ください。

家事や部活との両立や、他のお仕事との掛け持ちなど、希望シフトは最大限考慮します☆
応募資格 ・高校生OK
・学生、主婦(夫)、Wワーカー大歓迎!
勤務地 静岡県浜松市南区鶴見町380-1
勤務時間 ・8:00〜17:00の間で希望の時間
・1日3時間〜勤務OK
・8:00〜12:00、13:00〜16:30など応相談
・週3日〜OK!曜日ご相談ください
・長期や夏休みのみの短期もOK
採用予定人数 10名
その他 電話でのお問い合わせは、「TOWTOWMI(トオトウミ)を見た」とお伝えください。
TEL/053-425-4786 担当/鈴木緑
ホームページ https://www.kyomaru.net
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