遠州ブランドスピリッツ

STORY

快適でうつくしい建具と暮らす

2017.09.04
■レポート/大野建具有限会社 

オリジナルの障子やふすま、引き戸など、日本の伝統的な建具の製作・修理を手がける大野建具さん。今回は、やぶれが目立つようになった障子の貼替えと、動きが悪くなったふすまの出張修理の様子をレポートします。

【第1話】

障子の貼替え・建具の出張修理【前編】

「直せる」が、木の建具の魅力

 

大野建具の代表、大野さんとともに伺ったのは、築20年ほどのお宅。お子さんたちも独立され、現在は60代のご夫婦と犬1匹でのんびりと暮らしていらっしゃいます。

 

貼替えをするのは、リビングからつづく和室の南側にある「雪見障子」。奥さまによると、ずいぶん前から、自分たちでやぶれた部分に和紙を切り貼りして補修をしてきたそうで、大小の紙が貼られています。

 

 

さらに、やぶれがひどくなってきて、家の外からもやぶれ具合が目立つほどに。そろそろ、全面貼替えをされたいとのことでした。

 

 

また足元の敷居に目を向けると、敷居滑りのテープが部分的に剥がれていていました。大野さんにたずねると、こちらも、合わせて補修してくれるそうです。

 

そして、もう1ヶ所、修理を依頼されたのが、リビングと和室のあいだにある4本のふすま。

 

新築の頃は、人があつまる時など年数回は取り外していたそうですが、しだいに動きが悪くなり、ついに鴨居から外れない状態に。それ以来、左右によせて開けたままなのだそうです。

 

 

近くで見ると、壁際やふすま同士が合わさる部分の上下に、かなり隙間ができているのがわかります。

 

 

 

また、鴨居に対してふすまの枠が斜めになっているのも、ゆがんでいる証拠。

 

「年月が経つにつれ、家全体がゆがんできたせいですね。どんな家でもかならず、時間とともに多少ゆがみや傾きがでてきます。その時にけずって調整をできるのが、木の建具の良いところです。」と大野さん。

 

 

 

カラー障子で広がる、貼替えのたのしみ

 

 

 

 

ひととおり現状を確認したところで、つづいて貼替える障子の紙選びをすることにしました。

 

奥さまのご希望で、大野建具さんオリジナルのカラー障子にされたいとのことで、大野さんが色和紙のサンプルをとりだしました。

 

 

色や模様のことなる和紙の中から、奥さまのご希望をうかがいつつ、配色を決めていきます。過去の施工事例も参考に、和紙を障子にあててイメージをふくらませます。

 

 

配色が決まったところで、貼替えのために障子を外します。

 

外した戸の下の部分を見てみると、滑りを良くするのにかかせない「コマスベリ」というロウのパーツが、すり減ってなくなっているのがわかります。この部分も、一緒に新しくしてくださるそうです。

 

障子の貼替えは、最短で1泊2日で仕上がるとのこと。どんな出来上がりになるのか、楽しみですね。

 

 

つづく

■PROFILE

大野建具有限会社

2代目の父と3代目の息子の二人三脚で営む建具店。【グッドデザインしずおか2014 文化賞】を受賞した「夏戸」は、風通しの良さはもちろん、繊細なデザインが見た目にも涼しげです。遠州地域とその近隣地域で、障子やふすまの修理・貼替えを出張サービスで行っています。

■ホームページ:http://oonotategu.hp.gogo.jp/

go to pagetop