TOWTOWMI SELECTION

STORY

「繊維」で地域をつなぐ

2014.04.28
■インタビュー/ぬくもり工房 大高 旭
【第5話】

地域のグランドデザインを描く

「店」という空間を通して、価値をつたえる

T直営店(本店)をオープンされて、3ヶ月くらい。心境はどうですか?大高やはり楽しいですね。自分の同級生がここに買いにきてくれたり、アパレルをやっている友人が、うちの素材を使ってくれたりして。僕が商売しているのをみんな知っていても、これまでは店舗もなく、ほとんど買い物をしてくれた人はいませんでした。お店ができて、この場所にきて、「すごいな!ぬくもり工房」と言ってくれて。それが個人的にすごく嬉しいことですね。T「良いお店じゃないか!」というような。大高そうそう。そこから、「遠州綿紬は、いい素材だな」ということが、この店から伝わっているようで、仕事のつながりがすごく増えたのがうれしいです。

地域のつながりの中で、商売をする

大高最近、「きらりマルシェ」という朝市を、ショップ近くの金融機関の駐車場を使わせてもらって始めました。きっかけは、自分の店のPRということもありますが、この辺りは結構、県外から住んでいる方が多いので、地元のお店などの間のつながりを、もっと大きくしたいと思ったことです。??

朝市なので、農家の方にも声をかけました。そうして、つながっていけば、地元の人と農家さんとだって絶対いい関係になるし、情報と人の往来をちゃんと自分が感じていれば、色々な意味でプラスに相乗効果があると思います。T確かに。大高新東名も近いし、東名も近いし、「グランドデザイン」といいますか、この土地を盛り上げるデザインを、僕みたいに小さい会社の経営者が考えても別にいいじゃないかと。今は僕なりに、自分のネットワークやアイデンティティみたいなものもあると思っているので、そういったものを地域のために生かせればと思うのです。T今のところ、感触はいいですか?大高「いけるんじゃないか」と思っています。僕はたいがい勘違いから入るんですけれども(笑)。Tでも、それが始まりですから。

「繊維」をキーワードに、地域をつなぐ

大高僕みたいに小さな会社の経営者というのは、きょう明日、生きるためにやっている人も多く、少し先を見て行動を取れる人というのは、少ないと思います。自分も毎日が勝負ですが、広い視野から見ることができて、それがうまくいくと「この方法もあるんだな」というのが、すごく勉強になります。T今後、この地域での商売と、たとえば首都圏といった外のエリアでの商売のバランスは、どう考えていますか?大高地元の伝統織物なので、僕としては、地元の方にちゃんと使ってもらうということが最優先事項です。そして県外では、きちんとブランド戦略をして売っていきたいと思っています。始めたばかりなので、当然まだ不完全ですが、これを5年10年と続けていくと、結果は全然違うと思っています。Tそうですね。大高そこはもう、僕としては楽しみにしています。そして、初生衣神社があったり、高林家のつくった民芸館があったりして、それらすべてが「繊維」というキーワードでつながっていって、「浜松=繊維のまち」というのが見えてくるといいなと。Tなるほど。大高このお店ができたことによって、ここでちゃんと「繊維のルーツ」の始まりが分かれば、いろいろな人たちが、浜松を意識してくれるようになります。そして、ここで情報を発信し続けていけば、広がり方は全然違うと信じていますし、そうしていきたいです。

2014年2月

■PROFILE

ぬくもり工房

遠州地域の伝統織物「遠州綿紬(めんつむぎ)」のお店・ぬくもり工房。2013年11月に浜松市浜北区のきらりタウンに直営店をオープン。綿紬の生地や雑貨のほか、地元作家のアイテムなども取り扱っています。商品はオンラインショップでも購入可能です。

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