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STORY

「繊維」で地域をつなぐ

2014.04.14
■インタビュー/ぬくもり工房 大高 旭

遠州地域の伝統織物である「遠州綿紬(えんしゅうめんつむぎ)」。その生地や雑貨を販売する【ぬくもり工房】は、創業7年目にして直営店を、浜松市のきらりタウンにオープンした。会社設立からこれまでの道のり、「繊維のまち・浜松」の未来にかける想いを、代表の大高旭氏に訊いた。

【第1話】

「ぬくもり工房」誕生前夜

知識も経験もゼロ。引き継いだネット販売

Tぬくもり工房は、どのようにして始められたのですか?大高ぬくもり工房は、もともと父の会社の事業部のひとつでした。その時代にネットショップを立ち上げた女性がいて、その方が「ぬくもり工房」という名前を付けられました。??

当時、自分は名古屋にいて別の商売をしていたのですが、2005年に、その女性店長さんが辞めることになり、さらに父が体調を崩して入院したり、妹が結婚して埼玉にいくために父の会社を退職するということも重なって・・。そこで、名古屋での商売を辞めて、浜松に帰ろうかと。Tなるほど、それで浜松に戻って来られたのですね。大高父の会社は、寝装寝具関連アイテムの問屋業がメインで、それとは別に、70代のベテランスタッフが一人で遠州綿紬の卸販売をしていました。2004年から若いスタッフが遠州綿紬や寝装寝具商品などのネット販売を始めました。

父の会社に入って、まず覚えたのがネット販売です。そこからです。Tそうだったんですね。大高当時自分は、パソコンのパの字も知らないような人間でした。それでも、父の会社の経営状態は厳しいし、遠州綿紬の卸売りも厳しいから、「ネットでなんとかしてほしい」と言われて、必死で覚えましたね。本当に、あのときが一番苦しかったです。もう、「3ヶ月後には、仕事を教えてくれる店長がいなくなる」という、終わりが見えていましたからね。お客さんとメールのやりとりをしながら必死で覚えました。当時は、こう、「カチッ、カチッ」と。T指1本ですね(笑)。大高そうですね(笑)。その横で、店長はバーッとキーボードを打っていて、「うわあ、すごいな、この人!」と思っていました。それがスタートでした。

世に出ていなかった「遠州綿紬」の名

Tそのときは、遠州綿紬という商品に対しては、どのように感じていたのですか?大高感覚的に「いいな」と思っていましたけど、当時は、職人さんの状況などもあまり分かっていませんでした。それよりまずは、商売としてやらなければいけないので、ネット販売で、どうしたら売れるかということを考えていました。??

それで当時、卸売りをやっていたスタッフに、「遠州綿紬って、なぜ幅が2つあるのか」というようなことをはじめ、いろんなことを聞きました。そんな中で、そのスタッフがもうあと1年もすれば引退するという話になったので、卸部門も引き継ぐ事になりました。その頃はまだ「遠州綿紬」という名前も使われていなかったのです。Tそうだったんですか!大高そうです。書いてはあるのに、社内から「遠州綿紬」という言葉が出ないんです。出すときは品番だけで、当然パッケージもないし、でもそれではつまらないと思って、「遠州綿紬」を出すと決めて、品番も新しく付け直してやっていきました。そうしたら、卸売りがやはり伸びていったという感じです。

つづく

■PROFILE

ぬくもり工房

遠州地域の伝統織物「遠州綿紬(めんつむぎ)」のお店・ぬくもり工房。2013年11月に浜松市浜北区のきらりタウンに直営店をオープン。綿紬の生地や雑貨のほか、地元作家のアイテムなども取り扱っています。商品はオンラインショップでも購入可能です。

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