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STORY

産地から「お茶」を発信する

2014.10.02
■インタビュー/丸山製茶 株式会社 専務取締役 丸山 哲也
【第5話】

時代を超えて、産地であり続ける

文化の違いを逆手に、チャンスをつかむ

T丸山製茶さんでは、お茶を海外に輸出されているそうですが?丸山はい。輸出はすごく伸びていますね。ただ、国によってお茶に対するイメージや捉え方はかなり違います。

例えば、台湾はもともとお茶文化があるので、緑茶に入りやすいのですが、日本は長寿だったり、女性がきれいだったり、そういう意味で緑茶がいいのだというので飲んでいます。アメリカは完全に健康ブームです。逆にフランスやドイツは味と、空間や「しつらえ」も含めて日本茶を好んでいます。Tずいぶんと差があるのですね。丸山そうです。ですから一番大変なのは、国ごとの要望が全部違うことです。ただ、それだけ課題があるということは、やる方法もたくさんあるということで、逆に可能性があるということです。

お茶をキーワードに、都会から人が来る土地に

T国内に関してはどうでしょうか?丸山「きみくら」としては、全国にネットショップでも販売はしていますが、やはり、東京のような都会でも、座ってお茶を飲めるスペースを提供できれば、と考えています。オリンピックもありますし、海外からも人がたくさん来ます。そうすると、お店をやっているということによって、チャンスが広がると思います。

そこをきっかけにして、例えば、富士山に来て、ついでにお茶も飲むという風に、最終的には、掛川や遠州地域に人が来るようになれば最高です。新幹線でも来やすいですし、東名インターもここから2分くらいです。T近いですね。丸山そうです。アクセスはいいので、うまくそれを生かせればと思います。

何度失敗しても、お茶の魅力を発信し続ける

T若い人の「日本茶離れ」というのを、よく耳にしますが?丸山よく「ペットボトルのお茶が出たから、急須で煎れるお茶を飲まなくなった」と言います。でも逆に、ペットボトルのお茶が出たおかげで、「お茶」そのものに対するイメージが変わったのではないでしょうか。例えば、「お茶は健康に良い」というのは、そのひとつです。Tそう言われれば、確かにそうですね。丸山ただ、それを私たち生産者が、まだまだ利用できていないだけです。急須でいれたお茶のおいしさというのは、ペットボトルのお茶にはないものです。ですから、それをどういう仕組みでエンドユーザーである消費者に届けるか、というのが今の僕たちの課題です。Tなるほど。丸山時代の変化とともに、お茶を飲む方法やシチュエーション、タイミング、それら全てが変わっていきます。それをこちらが、きちんと企画して発信していく。そういったことは、僕たちもやっていて楽しいものです。企画が駄目な時は、本当に駄目ですが、いい時は思いきり当たったりします。それはやってみないとわかりません。

とにかく失敗してもやり続ける。それが、遠州地域がお茶の産地として残り、発展していくことにつながると信じています。

2014年8月

■PROFILE

丸山製茶 株式会社

昭和8年創業の掛川市を代表するお茶メーカー。卸販売のほか、本社向かいの自社運営ショップ「きみくら」では、オリジナル商品を販売するほか、ネットショップも運営しています。ショップの喫茶コーナーでは、選りすぐりの甘味とともに、丁寧にいれたお茶をゆっくり楽しめます。


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