TOWTOWMI SELECTION

STORY

ゆっくりと近づく、未来の郷土料理

2014.05.26
■インタビュー/イタリア料理 ラカーサ 加納 久寛
【第2話】

イタリアの地方に魅了される日々

イタリアに「イタリア料理」は存在しない

T2回目のイタリア行きは、いつ叶ったのですか?加納3年後です。南イタリアに行きました。T南イタリアはまた、トスカーナとは雰囲気が違ったのではないですか?加納そうですね。そのときは、カンパニア州というところを転々とまわりました。カンパニア州では、海側の町の料理というのを肌で感じましたね。すごくシンプルなのです。トスカーナのような、内陸の肉料理もいいけれども、海側の町の料理はおいしいと思いました。特に日本人だから、余計、魚介の料理がおいしかったのかもしれません。加納その翌年には、プーリア州というイタリアの「かかと」のところにある町に行きました。そこでは短期のホームステイに参加したのです。プーリア州は、海側なのに野菜料理がすごく豊富で、面白いなと思いました。それに、レストランもおいしいのですが、毎日おうちで食べる家の料理が本当においしくて。T家庭料理がおいしいのは、素晴らしいことですね。加納彼らには、ひいおばあちゃんの代くらいから引き継がれている味があって、この時期のこの食材はこう料理する、というのがあるのです。それは、自分が今まで思っていた「イタリア料理」ではなく、「その土地で食べられている料理」なのです。ですから、聞けば聞くほど、「イタリア料理」という言葉はこの国には存在しないと思いました。衝撃的でしたね。

料理以上に、地方色豊かなイタリアワイン

加納それから、イタリアでは、食とワインはすごく密接な関係で、ワインは食事を楽しくするための飲み物です。そういうことも、地元の人たちと出会っていく中で感じました。Tイタリアワインの特徴は、どんなところでしょうか?加納イタリアワインというのは、すごくたくさんのブドウの品種があるんです。T何種類くらいあるのですか?加納おそらく、2000から数千種類です。ですから、主要品種になるものもあれば、ブレンド用の品種もあったり、同じ品種なのに名前が違ったりします。T名前が違うって、どういうことでしょう?加納地域によって呼び方が変わったり、ワインの等級が昇格すると、ブドウ品種の名前を変えたりします。T「出世魚」みたいですね。加納せっかく名前を覚えたのに、そんなことをされたら困ります。T確かに(笑)。加納でも、イタリアは、国民性なのでしょうが、それぐらい細かい制限や法律を作っていかないとだめなのです。大ざっぱにしてしまうと、どこまでも大ざっぱな人たちですから。そこがまた、イタリアのいいところですが・・・(笑)。Tどこまでもラテンな感じなのですね。加納ラテンです。なので、イタリアのワインの法律は、本当に細かいです。

つづく

■PROFILE

イタリア料理 ラカーサ

カウンター席中心のこじんまりとした店内は、お客さん同士の距離も自然と縮めてくれます。オーソドックスなイタリアの田舎料理から遠州の旬の素材を使ったオリジナルメニューまで、気取らないイタリア料理と、加納氏セレクトの個性豊かな国産&イタリアワインを楽しめます。


go to pagetop