宿泊セレクション

STORY

遠州を発見し、感じる宿

2014.08.07
■インタビュー/星野リゾート 界遠州 サービススタッフ 土井 美樹
【第4話】

人が関わってこそ、伝わるもの

「静かですね」が、一番の褒めことば

Tサービススタッフである土井さんは、どのような「きっかけ」で星野リゾートに入社されたのですか?
土井学生時代に、地域コミュニティーの研究をしていて、大学3年生のときに山形県最上温泉という温泉街へグループ研究で行きました。そこではたくさんの若い人たちが、町おこしをやっていて。私もそれこそ佐賀県の田舎でずっと生活してきていたのですが、やはり田舎の良さは、人が来てくれなければ伝わらないし、成り立っていかない部分もあると感じました。

ですので、そういった日本の地域を盛り上げるような仕事をしたかったところに、星野リゾートの旅館再生事業を知り、就職しました。
T遠州地域の印象はどうですか?
土井ちょうど日本の真ん中辺りなのでどちらにも行けるし、通りすがりに友人が寄ってくれたりして、とても便利な場所だと思いました。その一方で、山あり海ありで、とても豊かな所でもあります。海の近くに住めたことが、最初はとてもうれしかったですね。仕事で失敗したときは、よく自転車で浜名湖を見に行きました。
Tそうなんですね。
土井静かで、落ち着くのです。お客さまからの一番の褒めことばは「静かですね」だと思います。

新しい自分を、日常へ持ち帰る

Tお客さまには、界遠州ではどんな風に過ごしてほしいですか?
土井いつも生活している場所とは違う場所に行くことによって、普段は考えていないことをふと考えたりすることが、旅行の醍醐味だと思うのです。ここに来てくださったお客さまにも、ゆっくりしていただくことはもちろん、こんな一面が自分の中にあるとか、逆に自分にはない部分が見えたとか、考えるきっかけになれば良いですね。
T普段とは少しちがう思考回路のような?
土井そうです。それで何か発見していただけると、とてもうれしいですね。それが、星野リゾートが大切にしている、非日常の効果だと思っています。非日常を過ごしたからこそ、日常に持って帰れるものが実はあって、その日常と非日常のバランスを均等に保っていくと、より心豊かになるのではと思います。

「この旅館はいいな」を「この土地はいいな」につなげる

Tご自身もよく旅に出られますか?
土井はい。ただそこで、また仕事のことを思い出してしまうのですが(笑)。
T例えばどんなことでしょう?
土井先日も同僚と静岡に行って、何か面白いことはないかという話をしていたときに、「おいしい日本茶を飲みに行こう」ということになりました。あわてて、「今日はお茶のことは忘れて、もう少し別なことをしよう」という話になりましたけど。
Tやはりお茶が気になってしまうのですね(笑)。
土井そうです。洋服を買いに行こうと思ったのに、日本茶を見に行ってしまったり、これはどうしようもないですね。
土井ただ、最近はもっと、お茶を作っている人や、お茶を好きな人に会いたいと思います。やはり人が関わっているということを知らなければ、自分もどうしてもお茶を単なる「物」として扱ってしまう。そうではなくて、やはり、自分自身にとって愛着が湧いたものを、お客さまにもお薦めしたいと思うのです。

そういう意味では地域も同じで、私たちのサービスから、「この旅館はいいな」となり、さらに「この土地はいいな」になればと思っています。土地の魅力というものは、結局は「人の魅力」だと思っているので、そこがつながって最終的に遠州そのものが、いい思い出になるような魅力を伝えていきたい。それが今の私の目標です。

つづく





■PROFILE

星野リゾート 界遠州

浜名湖の温泉地・舘山寺の老舗旅館を改装し、星野リゾートの「界」旅館として、リブランド・オープン。滞在中、お茶を五感で楽しむためのさまざまな趣向が凝らされ、お茶の世界の新しい魅力を発見できます。浜名湖を見渡せるお部屋とお食事処で、ゆったりとくつろげる宿です。


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