遠州ブランドスピリッツ

STORY

暮らしによりそう、地域のブランドに

2015.07.09
■インタビュー/HUIS(ハウス) 松下あゆみ
【第2話】

職人たちとの試行錯誤が、かけがえのない時間

細部へのこだわりが、シャツをかたちづくる

T最初のサンプルづくりは、いかがでしたか?
松下とにかく何度も試作したのですが、パタンナーさんに「こんなに細かいところに、こんなに手間を掛ける人はいないです」と言われました(笑)。
Tそうなのですね!
松下ロゴ刺繍の位置ひとつなどでも、「もう1ミリ、動かしてください」などとお願いして・・・。特に、シャツの第一ボタンと第二ボタンの間隔は、とても大事なポイントなので、かなりシビアになりました。
Tなるほど。
松下シャツは、基本の形が重要だと思うのです。少しでもダボッとしていると、印象が変わります。ですので、まずは「ハウスのシルエット」というものを、きちんと形にしておきたかったのです。

産地だからこそできる、贅沢な服づくり

T最終的な形が出来上がるまでは、どのようなプロセスなのですか?
松下「シンプルで、上質なものを長く着てもらえるように」というのがコンセプトなので、「暮らしの中に溶け込む、自然なもの」というイメージを基本に、細かいディテールなどは、今まで、自分が洋服を見たり着たりしてきた経験の積み重ねを、生かすようにしています。
T生地選びも、重要ですね。
松下実は生地選びは、ほんとうに楽しい作業で、古橋織布さんでは、色や厚さ、質感について相談に乗ってくださり、無数にある糸の中から合ったものを提案してくださいます。ですので、割とイメージに近いものを生地にできます。

アパレルのブランドでも、こんな風に、機屋さんで直接打ち合わせができることは、ほとんどなく、通常は、生地問屋さんや生地メーカー等の中間業者を通して生地を選ぶそうです。ハウスは生地づくりから関われるので、そこが産地ブランドの強みだと思います。

ひろがる、ものづくりの楽しみ

Tシャツ以外には、どんなアイテムがありますか?
松下ハンカチなどもありますが、最近は、バッグとストールができあがったところです。バッグに関しては、生地サンプルもなく、まず、厚みや色をどうするか、というところから始めました。1色はハウスのテーマカラーである白と決めていて、もう1色は、何となく、青っぽいものがいいな、というのは思っていたのです。

そこから、どういう青にするかというのを決めるのにも、すごく悩んで、色見本をたくさん見せてもらいました。でも、色見本のチップは、とても小さいのです。ですので、大きくなったときのイメージが、なかなか湧かなくて・・・。
Tなるほど。
松下最初、仕上がってきたときは「ちょっと明るすぎたかな?」と思いましたが、製品になってみると、「やはり、この色にして良かった!」と思えました。
Tそれは、ものづくりの醍醐味ですね。
松下はい。ストールのほうは、一番細い糸を使っていて、すごく軽くて気持ちがいいのです。染めも「ボタニカルダイ」という染色方法を採用しました。化学染料とは違って、植物から作られた染料なのですが、植物が持つ200以上の色が、乱反射して発色しているのです。
Tそんなに、たくさんの色が入っているのですね!
松下そうなのです。ピンク系のものは桜、グリーン系のものはクチナシで染めているのですが、同じ染料でもさまざまな色味を出せるので、その中で調整をしてもらいました。

つづく

■PROFILE

HUIS(ハウス)

2014年10月より、遠州織物のシャツや服飾小物を企画・販売。オリジナルの生地を使い、細部にまでこだわり抜いたデザインで、愛着を持って長く着られる服づくりを目指します。ショールームやネットショップほか、遠州地域内のカフェやインテリアショップ等でも購入できます。

■ホームページ:http://1-huis.com/
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