遠州ブランドスピリッツ

STORY

地域で生まれる、農業と福祉の新たなかたち

2019.10.17
■インタビュー/株式会社ひなり 渡邊香織

東京に本社を構えるIT企業の特例子会社「ひなり」。約10年前に開設したここ浜松オフィスでは、さまざまな障がいを持ったスタッフが地域の農家から請け負った農作業に取り組み、通称「ひなりモデル」として注目を浴びている。その開設の経緯とこれからの想いを訊いた。

【第3話】

つないでいく、農業と福祉の橋渡し

信頼に応えながら、日々成長していく

T渡邊さんが社長に赴任してから約半年が過ぎました。現場で感じることはありますか?
渡邊農家さんに伺うと、みんなすごくがんばってくれてるよ、いってくださいます。障がいの特性はそれぞれですが、みんないきいきと働いて農家さんたちの信頼に応えてくれている、そんな様子を見るととても嬉しいです。
Tそうなのですね。
渡邊農家さんからありがとう、という言葉をもらうと、作業に自信がつきますし、みんなが成長を感じられるきっかけにもなります。「ひなり」の社名は、「日々成長する」、「雛が成長する」という思いを込めた造語です。自分たちの成長を感じながら取り組むことができるのは、ありがたいことです。

大切なのは、だれもが働きやすい環境づくり

T農家さんとのコミュニケーションも、大切なのだと感じます。
渡邊よくお聞きするのが、農作業の改善の提案をもっとして欲しい、というご意見です。障がいを持った社員が効率よく、正確に作業ができるよう、私たちは現場の環境や作業工程を見直すこともあります。こうした工夫を積み重ねて農作業の改善につなげていきたいと考えています。
Tひなりさんの活動が、農業の現場にも良い影響を与えているのですね。
渡邊障がい者社員が力を発揮するために大切なのは、誰にとっても作業がしやすい環境を整えたり、工程をわかりやすくシンプルにすることです。それは、健常者にとっても働きやすい環境づくりにつながります。私たちは、スタッフたちが力を発揮できるよう、いつも考えを巡らせているのですが、それが結果的に農業現場での良い影響につながっていれば嬉しいですね。

地域で果たす、明日への挑戦

Tこれからのひなりさん、どんな展望をお持ちですか?
渡邊遠州地域の方々は、とてもバイタリティがあると感じます。それは、ここに来ていろいろな方とお付き合いするようになって、強く感じています。新しい取り組みを面白がってくださる方や、なんかやろうよという話で盛り上がれる方が多いと感じています。
Tなるほど、そうかもしれませんね。
渡邊これからより一層、農家さんに喜んでもらえるような提案をしていきたいと考えています。ひなりはIT企業であるCTCグループの一員ですから、ひなり×ITの連携で、新しい提案を考えているところです。
Tそれは、この地域に住む一人として心づよく感じます。
渡邊ひなりは設立して、もうすぐ10周年を迎えます。大きな節目であり、次のステージにステップアップしていく時期です。伊藤忠テクノソリューションズの略称「CTC」は、スローガンの「Challenging Tomorrow’s Changes」を意味しています。「明日を変えるITの可能性に挑み、夢のある豊かな社会の実現に貢献する」ことがグループの使命です。この地域の中で、私たちなりの役割を果たせるよう、これからも挑戦をしていきたいと思っています。

2019年7月

■PROFILE

株式会社ひなり

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社の特例子会社として、東京都と浜松市に事務所を構える。浜松オフィスでは、地域の農家から委託を受けたさまざまな農作業を障がい者スタッフが担い、労働力の確保に悩む地域農業をサポートしています。 ■ホームページ:https://hinari.ctc-g.co.jp

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