浜名湖の青のり

2014.04.30
【第2話】

収穫まで

くい打ち・網張りから始まる、のり養殖。

青のりのシーズンは毎年12月半ばから4月頃まで。種付けは9月頃に行われます。網を浜名湖の南、弁天島の鳥居近くの水中に浸けておくと自然に種がつくほか、他の地域へ網を持っていって、種付けをしてもらうこともあるそうです。

種付けをしている間に、網を張るためのくい打ちを始めます。収穫が終わると、くいは一旦抜かれてしまうので、この作業は毎年行われるもの。さらに、くいを打ち終わったところから、順に網を張っていきます。一枚の長さが約20メートルもあるのり用の網は、一軒あたりおおよそ300枚も張るのだとか。こうした作業は11月頃まで続き、想像以上に根気のいる仕事です。
12月、のりが育ってくるといよいよ収穫のシーズン。収穫は、のりのついた網を掃除機のようなもので吸い取り、成長した部分を刈り取ります。一度刈り取ったところも、2週間ほど経つとまた収穫できるほどに育つので、一つの網で何度も収穫することができます。浜名湖の水環境が豊かな証ですね。
浜名湖の青のりは、生で出荷されるものと、板のりにされるものとがあります。かつてはすべて手作業だった板のりづくり。20年ほど前に大型の機械が導入されてから、ほぼすべての工程が機械化されています。

まずはのりを洗うところから。かくはん機でかき混ぜながらゴミも取り除き、さらにのりを細かくきざみます。こうして、細かくなったのりは大型の機械に流し込まれ、板のり1枚分のサイズに成形されて、乾燥機の中へ。一回に約9500枚の板のりが入る、この乾燥機。最初に湿ったのりが入ってから待つこと約2時間、乾燥したのりが少しずつ出てきます。

遠州地域ならではの、2種類の板のりづくり。

乾いたのりは、脇にあるベルトコンベヤーを流れ、10枚の束10セットがまとめられ、紙で束ねられて完成。最後に日付スタンプが押されます。

「昔はこんな日付なんか押さなかったけど、最近はいろいろと厳しくなってね。」と出荷作業を手伝っていたおかあさんが笑いながら言います。

1月半ばまでは浜名湖の青のりと愛知県産の黒のりを混ぜた「ぶちのり」が、その後は青のりだけの板のりが作られます。ぶちのりは浜名湖周辺でしか作られていない、この地域ならではの板のり。ほとんどが地元で消費されてしまうため、地域の外に出回ることがあまりないそう。香りが良く、あぶると一層、風味が増します。

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