コンニャクのシーズン

2015.09.29
田舎料理に使われる定番の食材のひとつにコンニャクがある。コンニャク自体は加工食品で、店頭では時期を問わずに並び、いつでも購入することができるが、実は秋から冬にかけて、山村地域では美味しいコンニャクが出回っている。
というのは、コンニャクの原料であるコンニャク芋の収穫が、気温の下がってくる10月くらいから始まるため。
通常コンニャクの多くは、コンニャク芋を粉末にしたものが使用され、生の芋を使った手作り品は少ないのだと言う。また、一年を通して食べられるよう芋は冷凍保存されているものの、気温の高い夏はやはり腐りやすいため、手作りには向かないらしい。
そのため、コンニャク芋の収穫時期が、新物の芋からの手作りコンニャクのシーズンというわけである。
北遠地区では、型を使わず手で丸めて作る家庭が多く、いかにも手作りらしさがある。秋が深まってくると、道の駅などでそんな手作り品を見かけることもあるが、数はそう多くない。食べ逃さないためには、持ち帰り品を探すより地元の飲食店に予約して出かけるのが良いと思う。
主菜で使われることは少ない食材なので、コンニャク料理は副菜の小鉢で出されることがほとんどだが、さしみ、白和え、炊合せなど、おなじみの料理だけでなく、天ぷら、煮和え、くるみ和えといった珍しい郷土料理もあり、料理としてのバリエーションも楽しめる。
コンニャク作りは練りの工程で仕上がりに差が出るそうで、作り手のさじ加減ひとつで弾力や色合いが異なる。味付けはもちろんのこと、コンニャクそのものも店ごとの特徴があって味わい深い。
お土産品として人気がある北遠産のコンニャク、秋の行楽シーズンに現地で味わうということも計画に加えてみてはどうだろうか。

COLUMNIST

Kimiko Hirade

浜松市天竜区の最北・水窪町出身。健康で安心安全なライフスタイルに注目。山も海もある浜松の自然を生かし、人にも地球にも優しい日常生活の、更なるグレードアップを目指している。

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