【ちょい旅その16】油田の里公園(牧之原市)

2015.06.24

〜遠州地方の産業遺産を巡る〜

 

「世界文化遺産」、最近よく耳にする言葉ですよね。

 

静岡県と山梨県のシンボル富士山がユネスコ世界文化遺産に登録されて今月で丸2年を迎えましたが、登録後は富士山だけでなく一緒に登録された近隣の関連施設も注目されて従前よりも賑わっているとか。やはり「世界」のお墨付きというのは効果てき面ですね。そして、同じくここ数年脚光を浴びているのが「産業遺産」です。

 

昨年度にユネスコ世界文化遺産に登録された群馬県の富岡製糸場とその関連施設や、現在登録申請中の、伊豆の国市にある「韮山反射炉」を含む「明治日本の産業革命遺産」など、明治維新以降に目覚ましい発展を遂げた日本の産業を支えた様々な施設の遺構(現在も運用中のものもありますが)が新たな観光資源として見直されています。

 

では遠州地方にはないのか、と探しましたところ・・・ありました、しかも「えぇ!日本にもあったの?」というびっくりな資源の採掘跡が。

 

それは牧之原市(旧相良町)にある「相良油田」です。なんと、日本でも石油が掘れる場所があるんですね。

 

現在も秋田県や新潟県で採掘されているようですが、太平洋岸では相良油田が唯一だそうです。そこで今回の「いいとこまんじゅう」は、産業遺産ブームに乗っかって遠州地方にある産業遺産の第一弾として相良油田の採掘関連施設等が保存されている「油田の里公園」を訪れます。

 

油田の里公園のある牧之原市菅ヶ谷地区へは、東名相良牧之原ICから国道473号経由で向かうか、東名菊川ICから県道245号線経由で向かいます。ちょっとわかりづらい場所にあるのでナビがあると安心です。

 

牧之原台地に広がる茶畑を眺めつつ走っていると、坂の途中に「相良油田」の案内看板が見えてきます。が、見落としやすいので要注意です。自分は一度通り越してしまいました。

 

 

曲がってすぐ、左手に採掘施設跡の看板がありますが、ひとまずスルーして進むと油田の里公園に到着。

 

 

こちらの公園内には採掘関連施設の復元建物や、相良油田に関する情報を展示する「相良油田資料館」があり、その他にも遊具のあるこども広場、バーベキュー施設とマレットゴルフ場から構成されています。

 

事前予約が必要ですが、なんとバーベキュー施設とマレットゴルフ場は無料で利用できるそうです!うーん、近所だったらよかったのになぁ。

 

 

 

 

資料館内には採掘の最盛期であった戦前の風景写真や、当時の採掘の様子といった展示がされております。相良油田は明治5年に発見され明治17年ごろには年産721.6キロリットルにも及び、最盛期には手掘りの石油抗が150もあったそうです。

 

相良油田から産出される石油は大変品質が良く、そのまま燃料としてオートバイのエンジンが掛けられたとか。屋外には当時の採掘小屋等の復元が展示されています。2つあるうちの一つは残念ながら修復中で見ることが出来ませんでしたが、採掘用の櫓の上に設置された時計が素敵な感じでした。

 

 

 

公園内をぶらっとしたら、次に公園入口前にある、唯一現存する石油坑へ向かいます。公園駐車場からも歩いて行ける距離ですし、案内看板もありますので迷わずに行けます。

 

 

坂を上ると目の前に立派な鉄製の櫓が見えてきます。こちらの石油抗は昭和25年に建造された相良油田で現存する最後の機械堀井で、掘削深は310mもあるそうです。県指定文化財にも指定されております。

 

もちろん現在採掘はされていませんが、辺りには機械油のような臭いが立ち込めていました。バイクをいじる自分にとっては「いい臭い」でしたが。

 

 

 

ということで、遠州地方に残る産業遺産の第一弾として相良油田を紹介させていただきましたが、その他にも天竜浜名湖鉄道(旧国鉄二俣線)の転車台など、遠州地方には様々な産業遺産が残っており、それらを紹介する冊子として静岡県が発行する「静岡県のすごい産業遺産」がありますので、冊子を読みつつ産業遺産を巡ってみるのも楽しいかと思います。

 

【施設情報】
名称:油田の里公園 

所在地:静岡県牧之原市菅ヶ谷地内
アクセス:
東名 相良牧之原I.Cより国道473号経由 所要時間約20分
東名 菊川I.Cより 県道245号線経由 所要時間約30分

 

COLUMNIST

Toshihiro Suzuki

バイク・トレッキング・日帰り温泉巡りを、こよなく愛する地方公務員の30代男子。遠州地域の国道を全てバイクで走破し、遠州の隠れスポットに関する情報量は桁違い。

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