遠州灘・浜名湖おさかな通信vol.124「カニシリーズ最終回!いよいよ浜名湖ドウマンの登場!」

2020.07.14

 

南浜名湖はカニの産地。全国でも珍しい海につながる浜名湖は、多くのワタリガニ類などが海と行き来し育ち、深海にもつながる舞阪沖からは深い海のカニが揚がります。

 

前回に引き続き、遠州灘・浜名湖のカニをご紹介します。

 

前回の記事はこちら

遠州灘・浜名湖おさかな通信vol.121「遊泳脚を持つガザミ・タイワンガザミ」

 

遠州灘・浜名湖おさかな通信vol.122「珍しい名前や模様のカニがたくさん!」

 

遠州灘・浜名湖おさかな通信vol.123「たくさんのカニが生息する浜名湖」

 

遠州灘は太平洋、大海に揚がる朝日の美しさは漁師さんが誇る景色。まるでその色を映したようなカニが、沿岸刺し網漁で揚がることがあります。

 

その名も「アサヒガニ」です。進化的には古い世代だというアサヒガニのこの色の美しさ、細かいところまで凝ったデザインが美しいカニです。

 

 

舞阪には大きなものは揚がりませんが、大きく育ち食用にもなるアサヒガニ。カニではありますが横ばいでなく前進するそうです。

 

古代の姿を残す遠州灘の朝日、刺し網漁師さんに特別に見せていただけました。

 

 

次にご紹介するカニは、浜名湖に棲む、エサとなる巻き貝をなんと割りながら食べてしまうというカニです。

 

まるで栗のようなその姿、模様からメガネをしているようですから「メガネカラッパ」と名付けられたカニです。

 

敵に襲われたら写真のようにツメを体に寄せて真ん丸になって防ぎます。

 

 

メガネカラッパの最も注目する特徴は左右のツメの形が違うことです。

 

向かって左のツメはフック状になっていてこの間巻貝の殻をはさみ(てこの応用でしょうか)割り、右の鋭いツメで中から身を掻き出して食べるといいます。

 

 

じつはメガネカラッパの脚は意外に長く、手から逃げればまたたく間に逃げていってしまいます。

 

大きな甲羅を上にズイと持ち上げ俊足で逃げてゆくメガネカラッパは浜名湖の雄踏・鷲津市場などで見ることができますが、食べられないカニです。

 

 

つづいては、小さくとも大型重機のような風格を持つ不思議な姿の「ヒシガニ」を、浜名湖の市場へ水揚げする漁師さんに見せていただきました。

 

 

体に比べて大きすぎるハサミ脚。いったいどんなものを食べ、どんな生態をしているのか不思議なカニの登場です

 

ヒシガニの名の由来は甲羅が菱形であるから、また水生生物のヒシに似ているから。こんな珍しいカニも浜名湖には棲んでいます。

 

 

舞阪漁港の底曳き漁などででごく少量揚がるカニが前進トゲだらけのカニ、その名も「イガグリガ二」です。実際素手では痛いほどのトゲに覆われています。

 

市場では「ミルクカニ」とも呼ばれおいしいそうですが、少量水揚げのため、誰も(きっと誰かが食べているのでしょうけれど)味を伝えられません。ミルクとはその味だと聞いています。

 

 

どうでしょう、こんなトゲに覆われています。

 

 

遠州灘・浜名湖のカニを紹介してきましたが、いよいよ「浜名湖ドウマン」の登場です。

 

浜名湖ドウマンは近似種のマングローブガニなどトゲノコギリガザミのこと、数生息することで浜名湖のものが北限種といわれています。

 

写真はオス、大きなものは1キロを超えるほどの大きさに育ち、特にオスは大きくなります。

 

 

こちらが外子を抱えるふんどしが大きいメス。ドウマンはオスは夏に、メスは秋から水揚げが本格化し年内水揚げがあります。

 

ドウマンとは胴丸のこと、ワタリガニなど菱形のカニと違い甲羅が丸いことから胴丸、ドウマンと呼ばれています。

 

 

浜名湖に棲むドウマンは三種類、写真のトゲノコギリガザミ、脚に網目を持つアミメノコギリガザミ、ハサミ脚の先が赤いアカテノコギリガザミが生息しています。

 

かつて幻のカニとまでいわれて減ったドウマンは復活し、手に入りやすくなっています。ガザミと共に浜名湖を代表するカニとして愛されています。

 

全4回にわたり浜名湖に生息するカニをご紹介しましたが、珍しい形や模様のカニがたくさんいましたね。

 

それぞれの種類ごとに違いや特徴があり、見分けるのは簡単ではないですが、市場やお魚屋さんでカニに注目しそうですね。

 

■資料提供:南浜名湖FISH&TIPS

COLUMNIST

TOWTOWMI編集部

TOWTOWMI.JPの編集部スタッフが、遠州のおすすめ情報などを更新します。

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