浜松・中山間地域への移住を支援する【移住コーディネーター・圡田哲也さん】

2016.08.03

 

2016年4月に、浜松市で【移住コーディネーター】という役職が新設されたのをご存知でしょうか?全国的にも珍しいこの役職。都市部から中山間地域へ移住したいという人たちの相談にのり、地元の方たちとの橋渡しをするのが、おもな仕事です。

今回は、2016年4月に、浜松市の移住コーディネーター第1号に就任した圡田哲也(つちだ てつや)さんに、コーディネーターのお仕事について、お話をうかがいました。

 

 

待ち合わせ場所の道の駅「くんま水車の里」を訪ねると、圡田さんが出迎えてくれました。着ているのは、応援隊時代からのトレードマークだという、グリーンの上着。

「これを着ていないと、誰だかわからない、と言われるのです。」と圡田さん。

この地域では、「グリーンの上着の人」で、すっかりお馴染みになっているようです。

圡田さんは、移住コーディネーター就任前は、浜松市の「浜松山里いきいき応援隊」のメンバーとして、2年半にわたり天竜区熊地域を中心に活動してきました。20代前半に、海外青年協力隊員としてフィリピンで活動していたこともあり、海外での経験を故郷のために生かしたい、という想いから、「応援隊」に応募したそうです。

移住コーディネーターになった直接のきっかけは、浜松市からの要請だそうですが、「応援隊」として活動をする中で、中山間地域の現状を目の当たりにし、「移住」という新たな人の流れが必要だと感じていたそうです。

 

 

「この2年半、実感したのは、地域の伝統・文化や行事などが、高齢化と人口減によって維持できなくなってきているということでした。そんな中で、地域を変えていくカギとなるのは、移住者だと思ったのです。

移住後、なるべく長く、その地域に住んでくれて、地域の担い手となる人材を受け入れることが、中山間地域では、差し迫った課題なのです。」と圡田さんはおっしゃいます。

 

移住コーディネーターとしての実際のお仕事の様子をうかがってみると、週4日の勤務のうち、2日間は天竜区役所へ出勤し、デスクワークと、相談受付け業務をされているとのこと。残りの2日間は、天竜区や北区引佐町のNPOなどを回り、地域の方たちとの情報交換をされているそうです。

 

 

移住の相談では、田舎での暮らしを、良さだけでなく、不便さや大変さもふくめ、しっかりと伝えることが、何より大変とのこと。

「『田舎に住みたい』という人たちにありがちなのが、生活費が安いから、都会の人間関係に疲れたから、といったような理由です。

でも、田舎であるほど、人間関係が生活の中で大きな割合を占めるし、生活費にしても、家賃はたしかに安いですが、空き家などを借りた場合は、住める状態にするのに、それなりの費用がかかります。それに、地域によっては、テレビや水道など、都会では当たり前の公共サービスも、組合に入らないと利用できなかったりします。」

そういった現実をきちんと知ってもらい、「それでも住みたい」、「地域に積極的に関わっていきたい」という人に来てもらえるように、日々、頑張っているそうです。

 

 

相談者が、田舎暮らしの不便さやコミュニティになじめそうかを見極めつつ、実際にどの地区を移住先として提案するかを考えるのも、圡田さんのお仕事。

最初のうちは、いくつかの地区の行事などに参加してもらうことで、移住後の暮らしを、より具体的に想像してもらうそうです。

「たとえば、子育て世代ならば、小学校のある地区というのが大前提ですし、農業をしたいのであれば、春野町などの平地がある地区ということになります。一言で『中山間地域』といっても、地区ごとに特徴があり、生活のあり方も変わってきます。」

 

 

先日、圡田さんご自身も、天竜区内の空き家を借りて引っ越したそうで、現在、自力で改修中とのこと。中山間地域への移住をみずから体験しながら、コーディネーターの業務に、日々励んでいらっしゃるそうで、目下の悩みは「時間が足りない」ことだそうです。

「移住コーディネーターとしてだけでなく、個人的にも、いろいろな方たちから相談を受けるので、体が二つあれば、と思うことはよくあります(笑)。でも、自分には、人と人をつなぐ『コーディネート』という仕事が向いていると思うので、頼りにしてもらえることは、嬉しいですね。」

そう言いながら、やさしく笑う圡田さん。これからも、中山間地域の新たな担い手を発掘する、「移住コーディネーター」としての活躍に期待したいですね。

浜松市移住コーディネーター・圡田さんの活動については、下記のウェブサイトで見ることができます。

 

 

■中山間浜松移住計画
http://tsuchida-t.com/

COLUMNIST

TOWTOWMI編集部

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